首都圏大予測 これから伸びるのはクリエイティブ・サバーブだ! (光文社新書)

首都圏大予測 これから伸びるのはクリエイティブ・サバーブだ! (光文社新書) の詳細

著者はこれまでもほぼ２、3年おきに首都圏郊外のトレンドをリポートして来たが、本書では最新の動きを改めて取材し、統計データも駆使して、分析を加えている。面白いのは大ヒット映画『翔んで埼玉』の舞台を「団塊ジュニアの埼玉回帰1万6000人」と分析したり、「吉祥寺より日暮里に住みたい時代」と現在の状況を喝破していることだ。最近グーグル日本本社が進出して再開発が進む横浜市港北区の綱島の大変貌も視野に入れて「クリエイティブ・サバーブ」というカテゴリーを唱えている。但し同じ横浜でも南部は人口減少がはなはだしいらしい。評者の住んでいる小金井についてはなかなか細かい動きまで見ていて嬉しく思うが、事務所のある吉祥寺を見る目は厳しい。ともあれ非常に注意深く最新の首都圏の動きをフォローして新しい知見を探し出す筆者の眼力は比類ないものだと思う。