天才棋士 加藤一二三 挑み続ける人生

天才棋士 加藤一二三 挑み続ける人生 の詳細

文体にひふみんの朗らかな人柄がにじみ出ている。読みやすくて、すいすい読み進めてしまう。■「天才の条件はいつでも同じ態度、振る舞いができることだと思う」（内容抜粋）天才とは、周りの雑音を意に返さず、別の世界に住んでいると思わせる程自分の世界に没頭している人のことなんだろうと思う。だから相手によって態度を変えることまでわざわざ考えない。天然っぽい人が多い。■「将棋は我慢比べと言う人もいるが、私はそう思ったことがない。苦しかったり、相手との我慢比べだったとしたらもたない。私は考えること自体を面白いし楽しいと感じます」（内容要約）ビジネスでもスポーツでも、ここが上に行ける人と行けない人の違いと思う。結果はもちろん大事だけど、結果に至るまでの”過程”を楽しめるか。そこが一流とそれ以外を分けるのではないか。■「人間は一生懸命戦って、勝ったり負けたりする。勝てればいいけど、負けても精いっぱい戦ったことなので神様の目には少なくとも評価がゼロではなく、何らかの評価をして頂いていると思います」（内容要約）このくらいしなやかに物事を考えられればいい。日本人は真面目なので、どうしても失敗に対して重大に考えたり、失敗を許さない風潮がある。でも本当にひふみんの言う通り、全戦全勝、なんて人はこの世にいない。あまり真面目に反省しすぎないことも必要。（どれだけ戦略的に周到に準備してても、負けるときは負けるということだってある）将棋の知識がない人にとってもビジネス、人生への示唆に富む内容でオススメです。